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グラスファイバーロッドの集大成かなぁ。

まだ人生が残っているはずなので集大成というのは

おかしいのかもしれません。

 

トップウォーター用のグラスロッドを作って25年ほどになるのですが、

どこまで作っても、今以上があるのではないか?と思ってしまい、

 

次々と改良してしまうものなのです。

これでいい、と言い切ってしまえばいいのですが、開発は自分自身が

 

嬉しいことでもあり、ついつい次のブランクを探してしまう。

 

Satori Model1604 2020

 

サトリ#1604のブランクは、これでいい。

これ以上、手を加える必要がないブランクを作ることが出来ました。

 

ロッドには設計上、曲がるポイントというものがあるのですが、

1センチずつ変えてテストし、また、ロッドはプリプレグと呼ばれる

 

接着剤を含んだシート状の素材を鉄芯に巻き付けて作るのですが、

巻き数が増えるほど、パワーがアップすることになります。

 

このシートも1枚ずつ巻いてはテストをするという行為を繰り返しました。

普通の企業では、時間の制限、予算の制限があって私のような開発は出来ないでしょう。

 

私のロッド開発はライフワークですから遊びであり、趣味であり、いいものが出来れば

ビジネスにするというもので、開発する時点で発売することまでは考えていない。

 

まぁ、小さな会社ならではの贅沢かもしれません。

 

 

カーボンファイバーでロッドを作る場合、曲げたいなら細くしなければならない。

ティップ部分が硬いと、投げにくいし、ルアーも扱いにくくなる。

 

だからティップ部分は細く作らなければいけないのです。

反発力が強くて細いと神経質な性質が強く出ます。

 

全体が軽いので気がつかない部分ですが、疲れる原因になるのです。

まぁ、私がカーボンを設計する場合は、そういう前提条件をしりながら

 

作るので、その性格をカバーするように作るのですが、少し遠回りな仕事になります。

グラスは、反発力が低いので、太くても大丈夫なのです。

 

太くても曲がる、という表現をすべきかも知れませんが、曲がらなくても

全体で力を吸収してくれるので、曲がらなくても大丈夫なのです(まぁ、曲がりますが)。

 

結局、大きなルアーを動かすためにはロッドによって大きな力を加えないと

いけないのですが、力が伝わるスピードが速すぎたり強すぎたりすると

 

ルアーがうまく動いてくれません。

グラスファイバーならティップ部分を太くして大きな力をルアーに伝えることが

 

出来るのです。

そして、カーボンでは難しい大きな力を大きなルアーに加えるという行為が

 

グラス素材だと、気を使わず、無意識にできてしまう、というメリットがあります。

サトリ#1604は、この部分を追求したロッドなのです。

 

軽いロッドではありません。

しかし、大きく動かさなくてもキャストも出来るし、ルアーアクションも出来る。

 

結果的に疲れないロッドに仕上げています。

サトリ#1604をカーボンロッドのように振りまくろうとすると、疲れてしまいます。

 

この部分は注意した方がいいですね。

 

 

Papa Was A Rollin' Stone - The Temptations

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