<< June 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 「過去の釣果バトンリレー」で気づいたシンプルな現実。 | main | もっと説明してもいいと思う。 >>

アンサンド・フィニッシュとは。

当社の北井部員が本流用のトラウトロッドを

作る、と言い出しました。

 

「やったら」と言ったものの、作り方は教えてあげなくては

いけません。

 

「アンサンド・フィニッシュってわかる?」というと首を振る彼。

まぁ、知らなくてもいいんだけど・・とうろたえる私。

 

とはいえ、作り手となるからには知っておいた方がいい、と説明を始めたのですが、

なるほど、世間の方が知らなくても当然だ、と思ったのですね。

 

アンサンドフィニッシュとは、ロッドブランクの仕上げ方法の一種です。

ブランクの表面に凸凹があれば、そのブランクはアンサンドフィニッシュで仕上げられた

 

ロッドになります。

 

 

 

アンサンドフィニッシュ

 

ではなぜ、そのような仕上げ方法をするのでしょうか?

 

アメリカの名門ロッドメーカー、ORVIS社の1981年のカタログから

抜粋した文章を記します。

 

ロッド・ブランクを製造する過程で、型取りされたグラファイト繊維を鉄芯に巻き付けたあと、

そのうえから透明なフィルムを間断なく巻きつける工程があります。

乾燥炉の中で乾燥する際、このフィルムはグラファイトをお互いに密着させ、中に含まれている空気などを

輩出する役目を負っているのです。役目が終わったあとこのテープは取りはずされます。

そしてそのあとにテープの巻き跡が残ります。オービスではこのテープの巻き跡が品質の保証と考えています。

むろんこの巻き跡にサンドペーパーをかけ、その上から塗装をほどこせばより美しくなることは分かっています。

しかし、どんな優秀な技術をもってしても、ロッドの表層を形成しているグラファイト繊維を損なうことなく

巻き跡を消すことはできません。

このロッドの表層を形成している繊維こそキャスティングの際に一番大きなプレッシャーを受ける部分であり、

ロッドのアクションを決定する一番大切な部分なのです。

このような理由からオービスでは、一部のフィッシャーマンからの声は十分承知のこととして、

あえてテープの巻き跡を残し、むしろそれを誇りにさえしているのです。

 

子供のころにこの文章を読んだ私は、思いっきり影響を受けました。

表面凸凹がカッコいい、と信じてしまったのです。

 

ちょいどそのころのUFMウエダさんもアンサンドフィニッシュでロッドを販売されていました。

子供のくせに、ウエダさん、わかっているなぁ!と思っていました。

 

こういう私ですからロッドを開発する場合にはアンサンドにするか、サンドフィニッシュをするかを

毎回、悩むのです。

 

私の場合、古っぽいイメージを出したいときはアンサンドフィニッシュにする場合が

多いですね。

 

 

サンドフィニッシュ

 

表面をツルツルに仕上げるのがサンドフィニッシュです。

ほぼすべてのロッドは、この方法で作られています。

 

理由は簡単、ツルツルしてきれいに見えます。

ブランクを塗装する際にも塗りやすいです。

 

塗料も少なくて済みます。

名門ORVIS社が主張したアクションへの影響は、製造方法の

 

進化により調整できるもの、と考えられています。

ロッドに性能だけを求める人はアンサンドフィニッシュを選択肢に

 

入れる必要は全くないのです。

では、なぜ私が北井部員に説明をしたか。

 

トラウトロッドには、クラシカルなイメージがあったほうが

いいのではないか、と考えたからです。

 

クラシカルなイメージを演出する方法はいろいろあるのですが、

歴史を知らなければ演出することは出来ません。

 

ジョイント方式、ブランクカラー、スレッドパターン、グリップ形状。

フックキーパーの形状からチェックの形や素材、いろいろなテクニックがあります。

 

私は早口で一気にしゃべるので理解するのは難しいでしょう。

せっかく作るなら、ロッドつくりの楽しさを知って欲しいな、と思っています。

 

 

 

小さなことからコツコツと。

FSスタイルのキャスコンキャップが

 

出てきました。

早速、売ろうと思いましたが、小さなパーツが

 

付属していました。

 

 

そうそうパーミング側のキャストコントロールキャップは

小さなパーツを組み込む必要があるのです。

 

54歳のおっさんと小さなパーツは相性が悪い。

簡単な作業なんですが、同じ作業を続けて出来ないのが

 

私という男。

大変なのです。

 

Jesuton - I'll Never Love This Way Again 

diary | permalink | - | -
home dealers blog products fish gallery online store