ため息 2
幸せな「ためいき」をついていただきたい。
人の手は、このような美しいものを
生み出すことが出来るのだ、と驚いてほしい。
手のひらに乗せて、じわじわとあふれてくる
喜びを感じていただきたい。
自分用に全部、置いておくつもりだったのですが、
人生であと何回、釣りにいくねん?
と考えると、もっと釣りにいく人に使って
いただくほうが、このリールも幸せだろう、と
考えたのです。
フライリールは、単なる糸巻やから何でもいいねん、
と言われてきました。
でも、そのように言う人はフライフィッシングをしないように
思います。
釣りをする時間は、その人にとって、もっとも大切な時間であるはずです。
その時間を演出する釣り道具は、選び抜いたものでなければならない。
その選ぶ時間も大切な釣りの一部であるし、大きな楽しみになるはずです。
少ない道具で行う釣りだからこそ、道具選びは慎重に大胆に楽しんでいただきたい。
奥居さんが作り出すリールは、大きな魅力をはらんでいます。
岡田社長は、釣り業界の末端で活動する
隠れた天才でした。
古くから釣り業界で働く製造業者は、メーカーや
問屋さんの陰に隠れ、人に知られることはなかったのです。
そのようなことは何も知らない私と藤原君が突然、大阪から
現れ、ほめたおし、岡田製作所のオリジナルガイドを買っていきました。
オリジナルガイドつくりは、完全に、いきずまっておりました。
だから、岡田社長との出会いは、神様に出会ったような気がしたものです。
オールドスタイルのガイドは、必ず聞かれることがあります。
PEラインを使っても大丈夫ですか?と。
岡田さんは、SICリングを持っていたので、そのリングを装着することに
よって、お客様の不安も説明不要の状態になりました。
岡田さんは、クリスタルガイドの説明を相当にしてくれました。
その時は、ピンとこなかったのですね。
それが、時間がたつほど気になりはじめました。
シンプルに美しい。
リングを光に透かせると、うっとりします。
岡田製作所さんは、クリスタルガイドを何十年も売り続けて
きたのです。
私の、心配しすぎなのではないか?
Satori1603 赤クリスタル&ゴールド・クリスタルガイド
いまは、まったく気にしていません。
削れたり、割れたりするなら交換すればいいのです。
ブライトリバーは、自社でロッドの組み立てを行っているため、
ロッドメーカーに修理をだすより早く対応できます。
人生の大切な時間に美しいものを使う。
シンプルで、当たり前のような気がします。